【 菅原天満宮遺跡天神堀 】
所在地: 奈良市菅原町
この地は、かつてこの地を拠点とした氏族である菅原氏の邸宅があった場所と伝わり、後世には菅原道真信仰の拠点の一つとなった菅原天満宮が隣接していることもあって、平安京から先祖伝来の地に戻った道真の母がこの地で道真を産んだ、すなわち菅原道真生誕の地であるという伝説が現在に至るまで残されています。
しかしながら、菅原道真は京都で生まれたとする説、吉野で生まれたとする説といった異論があり、この地が道真生誕の地であるという歴史的確証は得られていません。
菅原氏は日本神話に登場する天穂日命、相撲の祖とされる野見宿祢の子孫とされ、その後、土師氏と呼ばれる氏族となり、桓武天皇に姓を与えられたことで菅原氏を称したという。
小さな橋が小さな島に掛かり、島には松と梅の木、そして記念碑が建っているだけの遺跡で、どちらかと言うと、庭園の一部のような佇まいである。
菅原天満宮からほど近いので、天満宮を訪れたならば押さえておいて損はない場所である。
古の菅原氏の栄華をわずかながらでも感じられることだろう。
(参考資料)
現地案内板