日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

蘇民将来(長野県上田市)

 

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 真田氏ゆかりの城下町にある国分寺八日堂の毎年1月7日午後から8日の縁日で授与される厄除けの護符である。

 

 蘇民将来とは、古代より日本各地に広まった蘇民信仰、蘇民説話に基づくお守りであり、ドロヤナギ(ヤマナラシ)の原木を六角形の形に削り、側面に「大福・長者・蘇民・将来・子孫・人也」の文字や絵が描かれています。

 

 「蘇民講」と呼ばれる地元農民の組織によって、農閑期の仕事として作成されました。形が出来上がると寺に納められ、住職等によって文字や絵が書きこまれます。そして御祈祷をした上で授与されます。

 

 国分寺には、文明12年(1480)「牛頭天王祭文」と称する蘇民将来縁起の古写本が伝わり、500年以上の歴史があることがわかります。

 

 蘇民説話とは、蘇民将来という情深い者があるとき、巨丹長者に宿を断られた旅人を厚く遇し、旅人の言葉に従い柳の木に「蘇民将来子孫人也」と書き、これを携帯し門戸に掲げたところ、子々孫々が災厄から免れ、家が繁栄したという説話である。

 旅人は薬師如来の化身・牛頭天王であり、奈良時代以降に蘇民信仰が各地に広まり、薬師如来牛頭天王を祀った社寺で御符を授与したという。

 

 

 予約注文・送付等は行っておらず、大きなサイズが欲しい方は正月の縁日に並ぶ以外入手出来ないが、高さ3寸(約9㎝)の1種類のみは常時参詣すれば購入可能である。

 

 さて、今回は運よく大きなサイズが残っていました(^^♪ そうは言っても下から3番目のサイズ(¥3,500)ですけど💦💦💦

 

 こうした御符は各地にもあるはずですから、探してみるのも楽しいかもしれませんね(^^♪

 

 (参考資料)

    ふるさと玩具図鑑      井上重義    平凡社

    現地配付資料