日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

仁古田の殿田跡(長野県上田市)

 

  【 仁古田の殿田跡 】          評価 ★

 

   別  名:

   所  在  地:  上田市仁古田

   築城年代:

   築  城  者:

   区  分:      屋  敷

   現  状:    諏訪神社・宅地

 

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 上田盆地西部を流れる浦野川右岸段丘上に位置し、浦野川取水口管理には適した土地である。この地域には条里的な遺構も確認されていることから、仁古田は律令体制下での開発に関わる地名であると推測されている。

 

 嘉暦4年(1329)、『鎌倉幕府下知状案』によると、「小泉庄内加畠、御子田、室賀海野信濃守知行分」とあることから、海野氏(室賀氏)の知行地であったことがわかる。

 

 天正6年(1578)、『上諏訪造営清書帳』には大宮二之御柱を仁古田郷で持ち、代官は色部宮内助とみえる。

 

 古記録から推察すると、「仁古田の殿田」は海野氏にかかわるもの、もしくは色部氏の屋敷と考えられるが、史料・伝承等ははっきりせず推測の域を超えない。

 

 

 屋敷が構えられていたのは、仁古田集落の諏訪神社周辺であったと考えられるが、明確な遺構は確認できない。

 

 (参考資料)

   信濃の山城と館 3 上田・小県編   宮坂武男   戎光祥出版