【 半過古墳群10号墳 】
道の駅「上田 道と川の駅 おとぎの里」内
平成18年(2006)、国道18号上田坂城バイパス改築工事に伴う埋蔵文化財発掘調査が行われ、中ノ沢遺跡および半過古墳群が発掘調査されました。
調査の結果、半過古墳群では3基の古墳が検出し、SM02(調査時の番号です)は直径7m程の円墳であり、埋葬施設は横穴式石室で、石室全長5.0m、玄室内で木棺の痕跡が確認され、鉄製釘が出土しました。
玄室平面形は長方形であり、奥壁幅1.1m、長さ右側壁2.8m、左側壁3.0m。天井石は失われ、奥壁の残存高は1.4m程。奥壁は約0.8m程度の石を複数用いて構築されたものと推定され、現状で4段目の一部が残存していた。
右側の石材が2段目より欠失していることから、盗掘坑である可能性も考えられている。
羨道長2.0m、幅0.7m。
遺物として、耳環4、鉄製品2、土師器、ガラス玉(完形91 崩壊30前後)、鉄鏃、刀子、須恵器(フラスコ形瓶)、人骨1体分が出土し、遺物から築造時期は7世紀第3四半期、古墳時代後期と推定されます。
半過古墳群10号墳は、道の駅「上田 道と川の駅 おとぎの里」に移築復元されています。
通常保存されることない多くの史跡が、たとえ1基であれ保存されることは喜ばしいこと。ですが・・・💦道の駅を訪れた人の何人がこの古墳を認知しているでしょうねぇ💦
こうした文化遺産が一人でも多くの人に注目され、永く大切に保存されるようSNS等で喚起していきます(^^♪
(参考資料)
上田市文化財調査報告書 105 中の沢遺跡、半過古墳群 上田市教育委員会
現地案内板