【 鋳師屋遺跡群 】
鋳師屋遺跡群は浅間山南麓の野火付遺跡・鋳師屋遺跡・前田遺跡・十二遺跡・根岸遺
跡からなる遺跡群である。
昭和59年(1984)から昭和63年(1988)にかけて発掘調査が実施され、
古墳時代中期(5~6世紀)のムラ、奈良時代から平安時代前期(8~9世紀)を主と
したムラの姿が明らかになった。
奈良・平安時代のムラからは竪穴住居300軒以上、掘立柱建物400棟以上が検出
し、溝で囲まれた倉庫と推察される建物跡も検出している。また、埋葬馬も数頭出土し
ており、馬との関わりの深いムラの姿が推測された。
当時、この地域には朝廷直営の馬の牧場である塩野御牧が存在し、官道である東山道
も付近を通過しており、長倉駅などがあったとされ、検出した遺構や遺物から御牧や駅
(うまや)に関連したものと推察されている。
遺跡群から出土した大量の土器や須恵器製円面硯、銭、鉄製鎌等は浅間縄文ミュージ
アムで保管されている。
各々の遺跡については発掘調査報告書を確認し、詳細な所在地を把握する必要がある
が・・・、圃場整備に伴う調査もあったのだろう。案内板が建つ地は一面の耕地であっ
た。
普段なかなか通らない場所を通過して、案内板の存在に気が付いた。調査の結果が案
内板という形で示されていることは喜ばしいものである。
(参考資料)
現地案内板