日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

小千谷縮(新潟県小千谷市)

 

  【 小千谷縮

 

       小千谷市総合産業会館サンプラザ  小千谷市城内1-8-25

 

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 江戸時代、堀次郎(明石次郎)将俊が、絹織物であった明石縮の技法を応用し、越後

麻布を改良し、その改良は魚沼地方全体に広がっていった。

 

 17世紀中頃には小千谷で縮市が開かれるようになり、魚沼・刈羽・頸城で織られた

縮が小千谷の仲買人・問屋に集められた。その後、堀之内や十日町でも縮市が開かれる

ようになっている。

 

 『越後名寄』には、「4月から7月迄行われる縮市には、江戸・京・大坂など日本中

の商人が集まっていた」と記され、寛政12年(1800)に記された『北越記』に

は、「大きな家も、小さな家も、民家は一軒残らず機織の音のしない家はない。皆、縮

を織っているのだ」と記されている。

 

 しかしこの時期には、寛政の改革天保の改革で、高級品の売買や使用が制限されていたため、縮問屋や生産者は大損害を受けていた。

 

 江戸時代後期になると、銅銭の孔を通せるほどの薄い反物を製産できるまでになり、

越後の名産品として広く知られるようになった。

 

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 昭和30年(1955)、越後縮として国指定重要無形文化財となり、昭和35年

(1960)には、小千谷縮越後上布と名称変更された。

 

 昭和51年(1976)には、越後上布小千谷縮布技術保存協会が技術保持団体に

認定。

 

 さらに平成21年(2009)にはユネスコ世界無形文化遺産に登録されています。

 

 小千谷縮の生産過程の雪ざらしは、この地域の風物詩です(^^♪

 

 

 今回は、重要無形文化財としての「小千谷縮」についてご紹介してみました。反物の

お値段は・・・、う~ん💦と購入を即決することの出来ない価格ではありますが、近年

では技術を応用した商品も多くあります。

 

 小千谷市にお立ち寄りの際は「小千谷縮」をご覧になっては如何でしょうか。