拝観料: 一般 ¥1500 小学生 ¥750
※ 西院伽藍内、大宝蔵院、東院伽藍内共通
三間五重塔婆、初重裳階付、本瓦葺、裳階板葺。
地上一辺ほぼ14m四角の二重基壇を設け、上部に行くにしたがって規則正しく小さ
くなる軸部と、それを覆う軒の深い屋根をもつ。地上から相輪の頂上までの高さは約3
4m。
塔は釈迦の遺骨である舎利を安置する塔婆の意であり、法隆寺五重塔も例外ではな
い。塔の中心には、基壇下に埋められた心礎の上から、相輪内部まで心柱が貫く。心礎
には円錐形の孔が掘られ、その中に舎利が安置されている。
仏舎利は瑠璃の小容器に納められ、金製の卵形透彫容器、銀製の卵形透彫容器に納め
銅製の大椀の中に置き、海獣葡萄鏡・玉類・香木などとともに安置する手厚さで納めら
れていたことが、大正15年(1926)の修復の際に明らかとなっている。
平成13年(2001)2月、昭和の大修理の際に、腐朽のために切り取られた心柱
の一部を、年輪年代法で調査したところ、推古2年(594)という伐採年代が示され
た。
『日本書紀』が伝える天智9年(670)、法隆寺焼失後の再建年代は明らかとはな
っていないが、伐採年代と再建年代には大きな隔たりがあることが明らかとなってい
る。
斑鳩の地を訪れた際のランドマーク的存在の「法隆寺五重塔」。まだまだ謎に満ちて
おり、歴史学の対象であろう。五重塔塔本塑像もじっくり見学したい国宝である。
(参考資料)
現地配付パンフレット