【 宥勝寺裏埴輪窯跡 】
所在地: 本庄市早稲田の杜1-12-16 マリーゴールドの丘内
大久保丘陵の斜面に所在する埴輪窯跡で、平成13年(2001)、本庄新都心土地
区画整理事業に伴い発掘調査が実施され、窯跡の範囲調査の結果、五基の埴輪窯跡が良
好な形で残存していることが明らかとなった。
丘陵斜面を利用した半地下式の登り窯で、長さ7m前後、幅1.5m。最下部に薪を入
れる焚口があり、その手前は作業が行いやすいように平らな部分を設けていた。
窯内部は、薪燃焼部や埴輪焼成部で構成され、最上部には煙排出穴が開口する。ま
た、窯周囲には埴輪の材料である粘土を採掘する場所や、埴輪を造形する工房などの施
設が存在していたと推定されます。
窯の周囲からは、人物埴輪や馬形埴輪のほか、靫形埴輪(矢を入れる武具の一種)、
蘙形埴輪(威儀具の一種)など様々な形状の埴輪片が出土している。これら遺物から、
「宥勝寺裏埴輪窯」が操業されていたのは、6世紀後半頃と推定されている。
大久保丘陵や周辺台地上には多くの古墳が築造されているが、「宥勝寺裏埴輪窯」で
焼成された埴輪が運ばれ、墳丘上に立ち並べたと推測されています。
一見すると何の変哲もない丘陵。しかし古墳時代には埴輪窯があり、そこで焼成され
た埴輪の一部は「本庄早稲田の杜ミュージアム」で展示されています。
案内板のみの史跡ですが・・・、こうした史跡の所在を押さえておくことで周辺の
古墳を考察する事が可能となります。JR上越新幹線「本庄早稲田駅」からほど近いの
で、「本庄早稲田の杜ミュージアム」と併せて見学されては如何でしょうか(^^♪
(参考資料)
現地案内板