日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

入野遺跡(群馬県高崎市)

 

  【 入野遺跡 】

 

     所在地: 高崎市吉井町石神字馬場321

 

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 昭和26年(1951)、入野中学校新設のため、鏑川南岸の河岸段丘上のこの地を

整地したところ、雨が降るたびに約5m四方の黒色土が浮かび上がるソイルマークとい

う現象が発生したことから、住居遺跡であることが知られることとなった。

 

 昭和33年から34年(1958~1959)にかけて、群馬大学史学研究室・尾崎

喜左雄教授らによって発掘調査が実施され、古墳時代後期を中心とした竪穴住居跡17

棟が検出されたほか、多数の土師器片、石器、石製紡錘車が出土している。「入野遺

跡」出土遺物は、北関東の土師器編年基準資料として学会から注目された。

 

 昭和59年(1984)、校舎新築工事に伴う第二次発掘調査が実施され、古墳時代

後期の竪穴住居跡21棟を中心に、縄文時代前期の竪穴住居跡1棟、弥生時代後期から

古墳時代初頭にかけての竪穴住居跡1棟、古墳時代前期の竪穴住居跡3棟が検出されて

いる。

 

 さらに昭和60年(1985)の第三次発掘調査で、古墳時代後期の竪穴住居跡3棟

がさらに検出した。

 

 昭和61年(1986)に実施された体育館建設に伴う調査では、古墳時代前期の竪

穴住居跡1棟、古墳時代後期の竪穴住居跡4棟が検出している。

 

 また、周辺の畑地からも土器が表層採取されていることから、遺構があると推定され

るが未発掘である。なお、埋蔵文化財包蔵地として登録されていますから、土器の表層

採取等、法に触れますので絶対にしないで下さいねm(__)m

 

 

 遺跡は中学校敷地内であることから、昨今むやみに敷地内には入れない💦たまたま部

活中であったことから、お声がけをして案内板を撮影。

 校庭南西隅に一部保存されている住居跡があるとのことだが・・・、許可を得て敷地

に入ったとはいえ、ウロウロするわけにもいかず💦止む無く撤収してしまった(+_+)

 

 (参考資料)

    吉井町文化財ガイドブック    吉井町郷土資料館

    現地案内板