【 末松古墳 】
所在地: 野々市市末松(1)
古墳主体部は末松大兄八幡神社鎮座に際して削平されており失われており、古墳の形
状や具体的な規模は不明である。
しかしながら、参道の北側と南側にある土の高まりは墳丘の残存部であると地元に伝
承されており、墳丘の大きさは約20mであったと推測されています。
また、末松大兄八幡神社東方約300mほどにある末松遺跡の発掘調査で、直径約2
5mの古墳の周溝跡が複数検出していることから、この周辺には他にも古墳が存在して
いたことが明らかとなっています。
「末松古墳」は発掘調査が実施されておらず、佐伯哲也氏『加賀中世城郭図面集』で
は「末松館跡」とし、土の高まりは土塁と推定している。
いずれにしても発掘調査が実施され、古墳であるのか?あるいは館跡であるのか?調
査による遺構の検出や遺物の出土がない限りは詳細不明としておくことにする。
古墳を中世に削平して砦や物見として利用したケースは各地で見受けられることか
ら、この「末松古墳」も中世に「末松館」として利用されたのかもしれませんね。
(参考資料)
現地案内板