昭和47年(1972)6月30日 初版発行 山中 裕 著
塙書房 ¥2400+税
本書では、平安時代の年中行事の起源から成立、変遷をたどり、摂関時代の年中行事
の特質と意義が論述されている。
さらに平安朝文学にあらわれる年中行事はどのように捉えられているかについても述
べられている。
年中行事の研究は、民俗学の立場から柳田國男によってあまねく研究されているとい
って過言ではない。国文学も踏まえた独自の視点で年中行事を捉えた折口信夫の研究も
見逃すことはできない。
民俗学の立場から、または国史・国文学の立場から年中行事を研究しようと思ってい
る方に一読をお勧めする一冊である。