【 思案石 】
かつて高槻城外堀沿いの本行寺前の道端にあり、生活に疲れた人が腰を掛け、堀に身
投げを思案したという伝承に基づく名称をもつ。
江戸時代の石切作業時の矢穴痕が見られることから、高槻城の石垣用石材であったと
推定されています。
思案石の上部に見られる黄色のペンキ。本行寺前の道端にあった際、歩道に埋没して
おり、その上部が突き出して危険であったことから黄色のペンキが塗られていた名残で
ある。
平成24年(2012)、高槻市立しろあと歴史館前に移設されました。
多くの市町村であったならば、「思案石」をどのように扱ったであろう。邪魔なもの
として埋められる、もしくは廃棄されていたのではないだろうか。
そう考えると、高槻市は改正文化財保護法が制定される前から、未指定の文化財を保
護してきたと言えよう。活用に関しても「安満遺跡公園」や「今城塚古墳」といった他
地域が参考にすべきものも多い。
「思案石」など高槻まちかど遺産の選定も先進的取り組みである。これらの取り組み
が継続され、より良い保護と活用を熟考し、実践されることを望んでいる。
(参考資料)
現地案内板