【 矢板武旧宅 】
所在地: 矢板市本町15-3
休館日: 月・火曜日(祝日の場合は開館)
祝日の翌日(土・日・祝日の場合は開館)
年末年始(12/27~1/5)
入館料: 一般 ¥150 未就学児~学生は無料
江戸時代に建造された母屋を明治45年(1912)改築したもので、木造平屋建
て、本瓦葺き。
幕末から明治にかけて矢板の礎を築いた矢板武の旧宅であり、平成9年(1997)
2月、矢板市に建物および矢板武に関する資料が寄贈され、平成10年(1998)8
月、「矢板武記念館」として開館した。
矢板武は嘉永2年(1849)、下野国(現在の栃木県)塩谷郡矢板村の坂巻家の長
男として生まれる。明治12年(1879)、第1回栃木県会議員となり、明治13年
(1880)、実業家・印南丈作とともに那須開墾社を組織し、那須野ヶ原開拓を行
う。
明治15年(1882)、日本鉄道株式会社理事に就任。明治18年(1885)、
那須疎水の開削を行い、明治19年(1886)には矢板駅開設に尽力。明治24年
(1891)、下野銀行設立。さらに、明治27年(1894)、矢板信用組合設立。
明治31年(1898)、矢板銀行設立。明治44年(1911)、下野新聞社取締役
会長となり、大正11年(1922)、享年73で没した。
武の主な業績を羅列したが、那須開拓・鉄道・銀行業と幅広い業績を残した人物であ
ったことがわかるだろう。また山縣有朋・勝海舟・渋沢栄一ら政財界の重鎮とも交流が
あったことも知られている。
平成30年(2018)、日本遺産「明治時代の那須野ヶ原開拓」を構成する遺産の
ひとつに認定されている。
なかなか日本遺産の認知度は向上していないようであるが💦地域の文化財の活用手法
として定着してもらいたい。そのためにはSNSなどを駆使して地道な情報発信を継続
する必要があろう。
江戸時代に建てられた西蔵はギャラリーとしても利用可であるので、広く市民に活用
してもらいたい施設である。
(参考資料)
現地配付パンフレット
現地案内板