日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

豪商の館 信州須坂 田中本家博物館(長野県須坂市)

 

  【 豪商の館 信州須坂 田中本家博物館 】

 

    所在地:          須坂市穀町476

    休館日:    火曜日(10月は無休) 年末年始

    入館料: 大人 ¥900 中高生 ¥350 小学生 ¥250

 

        公式HPはこちら     https://tanakahonke.org/

 

 

 田中本家とは、田中一族の総本家という意で、略して田本と称されることもあった。

 

 享保18年(1733)、初代田中新八が穀物や菜種油、煙草、綿、酒造業などの商

売を起業し、二代当主・新十郎信房によって田中家の基盤が確立している。

 

 酒造業や金融業まで手広く商いしたことで巨財を為し、延享2年(1745)には須

坂藩・堀家1万石の御用商人となり、以後代々須坂藩御用達商人を務めるとともに、名

字帯刀を許される大地主へと成長した。

 

 

 三代信厚、五代信秀は士分に取り立てられ、須坂藩財政に関与したことで、その財力

は須坂藩をも上回る北信濃屈指の豪商へと成長している。

 

 幕末維新、二度の大戦の動乱を経ても、田中家は連綿と続き、現在に至っている。

 

 平成5年(1993)、須坂市長を退任した故田中太郎氏が自宅の土蔵に収蔵されて

いた江戸中期から昭和までの衣装・漆器・陶磁器・玩具などの家財や蒐集品、文書を後

世に伝えるために私立博物館として開館しました。

 

 

 「田中本家博物館」は、収蔵品の質と量の豊富さから近世の正倉院とも称される。

 

 また当時の面影を伝える屋敷構えは、約3000坪と広大であり、約100m四方を

20の土蔵が取り囲む豪壮なものである。屋敷内の庭園は、天明年間(1781~17

89)に京から庭師を招いて作庭した池泉回遊式庭園である。

 

 

 館内のお休み処・龍潜では、田中本家に伝わる江戸時代の古文書の記録を基に料理を

再現した橘弁当(要予約)などのお食事🍴、抹茶🍵、珈琲☕を食せます!!

 

 

 入館料がややお高く感じられるかもしれません。がっ・・・、「田中本家博物館」は

入館料で維持管理が為されているため。

 

 年数度開催される企画展はもちろんのこと、平時から多くの来館者が訪れてくれるこ

とを切に願います。小林一茶をはじめ多くの文人墨客が訪れた田中本家を後世まで守り

伝えて行くことは非常に大切なことだと思います(^^♪

 

 (参考資料)

   現地配付パンフレット