日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

神農さんの虎(大阪府大阪市)

 

 

 文政5年(1822)、コレラ(虎狼痢)が対馬、下関を経由して大阪や京都で大流

行し、三日も経てば亡くなることから<三日コロリ>と人々に恐れられ、死者は十数万

人にも達したと推計されている。

 

 この際に道修町薬種商が虎の頭骨や雄黄など10種の和漢薬を配合して「虎頭殺鬼

雄黄圓」という丸薬💊を作り、小さな張子虎とともに施薬したところ、コレラに効果を

著わしたとされます。

 

 ちなみに、虎の頭骨と雄黄って天然のヒ素硫化物💦💦💦

 

 明治3年(1870)、売薬取締規制が制定されると丸薬は製造されなくなり、薬の

配布は廃止されます。しかし、張子虎「神農さんの虎」は家内安全・無病息災に効果を

もたらすとしてお守りとして授与され、全国にその名を知られるようになりました。

 

 

 現在も道修町は著名な製薬会社が立ち並ぶ街で、そのビル群の中にある「少彦名神

社」で「神農さんの虎」は授与されています(^^♪

 

 毎年11月22・23日は例大祭大阪市無形文化財ですので、そうした機会に訪れ

てみるのも良いかもしれません。

 

 (参考資料)

     現地配付パンフレット