日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

高瀬家資料館(長野県木曽郡木曽町)

 

  【 高瀬家資料館 】

 

   所在地:   木曽郡木曽町福島4788

   拝観料:  大人 ¥200  小人 ¥100

   休館日:    年末年始

 

 

 高瀬氏は、肥後国(現在の熊本県)菊池を本貫地とした菊池肥後守則澄を祖とし、菊

池家没落後に高瀬と姓を検め、大坂冬の陣の頃に四代・高瀬四郎兵衛武浄が木曽福島

来訪。その子、八右衛門武声が木曽代官・山村氏に仕え、以後代々御側役、砲術指南

役、勘定役を勤め、福島関所番にもあたった家柄である。

 

 七代当主が山村氏とともに江戸を訪れた際、名薬・奇応丸の製造方法を学び、山村氏

の許しを得て木曽で製造販売を行うようになり、九代・高瀬新助居達のときに、徳川家

献上薬として世に知られるようになりました。

 

 明治7年(1874)、十四代・高瀬薫の元に明治の文豪・島崎藤村の姉である園が

嫁いだことで、島崎藤村も高瀬家をしばしば訪れるようになった。その縁もあり藤村の

代表作『家』のモデルとなり、『夜明け前』にも植松の家として登場しています。藤村

の姉である園は、『家』では《お種》として、『夜明け前』では《お粂》として登場し

ています。

 

 昭和2年(1927)、多くの建物が福島町大火によって焼失しましたが・・・、資

料館には高瀬家伝来の書画・兵法関連資料、そして島崎藤村ゆかりの品々が展示されて

います。

 

 

 現在も御子孫の方がお住まいの個人資料館ですが・・・、貴重な史料の数々は見てい

て飽きません。藤村関係の資料も豊富なことから、かつては島崎藤村を研究されている

大学教授が訪れていたようです。

 

 奈良大学は【現物主義】を謳っておりまするm(__)m

 

 是非、数多の文学部で島崎藤村を研究しようと志す学生の皆さん!! 「高瀬家資料

館」へお越しいただき、藤村の自筆手紙等々を現地で現物を見てもらいたい!!そこで

しか感じられない多くの学びがあるのですから(^^♪

 

 (参考資料)

   現地配布パンフレット

   現地案内板