日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

法蔵寺館跡(長野県安曇野市)

 

  【 法蔵寺館跡 】      評価 ★★

 

   別  名:

   所  在  地: 安曇野市豊科新田5716

   築城年代:

   築  城  者:      成相氏?

   区  分:     館

   現  状:         法蔵寺

 

 

 東西140m、南北130mほどの規模の館で、『長野県町村誌』や『信府統記』に

は記録されていない。

 

 『笠系大成』中の「松本城より近所之塁」には、「成相新田屋敷構」とあり、これが

「法蔵寺館」を示しているようである。

 

 築城年代は定かではないものの、武田氏の侵攻した天文年間(1532~1555)

に、この地の土豪であった成相氏にかかわるものが築き、居住したと考えられている。

 

 一説では、武田氏の造成した軍道である棒道沿いにあり、軍事・交通上の要衝である

ことから、真々部に続いて構えた館であるとも考えられている。築城に際して「もやい

堰」を棒道沿いに開削して「法蔵寺館」に導水したとされる。

 

 

 廃城時期など、来歴に関して詳細は不明である。遺構として本堂裏手に土塁が残るほ

か、用水路となっている堀跡が見どころである。

 

 

 法蔵寺山門も史跡指定されており、別途ブログに更新しているので、興味のある方は

ご覧いただければ幸いである。

 

nihonshiseki.hatenablog.com

 

 (参考資料)

   信濃の山城と館 7 安曇・木曽編  宮坂武男  戎光祥出版

   現地案内板