日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

白川陣屋跡(群馬県高崎市)

 

  【 白川陣屋跡 】     評価 ★

 

   別  名:

   所  在  地: 高崎市箕郷町白川2124

   築城年代:  天和2年(1682)

   築  城  者:         酒井大和守忠国

   区  分:           陣 屋

   現  状:          宅地・耕地

 

 

 天和2年(1682)、安房勝山藩主・酒井大和守忠国は、上野国白川・和田山・西

明屋・富岡・上高浜・下高浜・本郷の七ヶ村を知行することとなり、飛地支配のために

この地に陣屋を構えた。

 

 白川陣屋の代官として、西明屋の下田理太夫政広を登用。以後下田家当主が代々代官

を務めている。この下田氏であるが・・・戦国期、箕輪城主・長野氏に仕えた武士の出

であり、箕輪落城後に帰農した家柄である。

 

 まぁ帰農したと言っても、多くの田畑を所有しており、江戸期に入っても代官職を務

めるなどしており、この地の有力者であった。

 

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 明治維新まで陣屋は存続し、間もなく破却されている。

 

 陣屋の敷地は北が十二間余、西十七間、南二十七間と台形状であり、建物は九間、六

間で中央に中庭があったようである。村役人との用談する部屋や寺院用座敷、西端に吟

味取り調べの白洲があったとのことである。

 

 

 陣屋跡には史跡案内板が建つのみで遺構は残らないが、これも1つの城館跡として訪

れて見ては如何だろうか。

 

 (参考資料)

   群馬県古城塁址の研究 下巻   山崎一   群馬県文化事業振興会

   現地案内板