日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

小布施陣屋跡(長野県上高井郡小布施町)

 

  【 小布施陣屋跡 】       評価 ★

 

   別  名:

   所  在  地: 上高井郡小布施町小布施973

   築城年代:    元禄14年(1701)

   築  城  者:           江戸幕府

   区  分:               陣 屋

   現  状:       竹風堂 小布施本店

 

 

 『長野県町村誌』に「陣屋址」として、「民事諸般を取扱、当時これを陣屋と曰、本

村の南方字上町西側耕地にあり。曩に元禄十四巳年より、正徳五未年まで、十五年間、

旧徳川氏の代官ここに於て、近隣数ヶ村を支配する所たり。当今之を耕地となす。然れ

ども耕地中に陣屋稲荷と唱ひ、小祠を存す。」と記されている。

 

 もともと甲府徳川綱豊領の飛び地で桜田領と言われた10ヶ村が元禄14年(170

1)幕府天領となり、陣屋が築かれ、市川孫右衛門を代官として支配を開始した。

 

 六川、清水、中子塚、村松新田、雁田、福原新田、大島、小布施(以上小布施町)、

駒場、中山田、奥山田、牧、黒部(以上高山村)、塩野、亀倉、栃倉、村山、米子、中

島、井上、相之島(以上須坂市)のほか、水内郡16ヶ村を併せ、19,121石を支配

していた。

 

 陣屋の規模は、縦13間、横4間で46坪(約150㎡)ほどで、長屋門、雪隠で萱

葺きであったようである。役人や足軽のほか下働きの者など20名ほどがいたようであ

る。

 

 正徳5年(1715)、陣屋は廃された。

 

 

 「竹風堂 小布施本店」の駐車場が陣屋跡であり、陣屋稲荷があるのみである。しかし

ながら、付近には「高井鴻山記念館」や「北斎館」があり、1日散策しても良い街であ

る。ただし、小布施は観光地化しており、午前中の早い時間に訪れて駐車場を確保する

のが望ましい(+_+)

 

 (参考資料)

   信濃の山城と館 8 水内・高井・補遺編  宮坂武男   戎光祥出版

   現地案内板