日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

雨宝山 常光寺(京都府宇治市)

 

 【 雨宝山 常光寺 】

 

           所在地: 宇治市宇治東内11

   拝観料: 本堂 ¥500 宇治橋断碑 ¥300

 

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 通称「放生院 橋寺」で知られる真言律宗の寺院。本尊は木造地蔵菩薩立像。

 

 寺伝では、推古天皇12年(604)、聖徳太子の命を受けた秦河勝が創建したとさ

れるが、大化2年(646)、『日本書紀』に十師に挙げられている道登が宇治橋が架

けられた際、宇治橋を管理するために創建されたとの異説もある。

 

 『感身学生記』によれば、弘安4年(1281)、叡尊によって再興され、弘安9年

(1286)、宇治橋を復興させた叡尊は、その完成に合わせて宇治川の中州に「浮島

十三重石塔」を造立すると、大放生会を営んだ。

 

 このことから院号が「放生院」となり、また後宇多天皇から寺領300石を下賜さ

れ、宇治橋の管理を命じられたことから、「橋寺」と呼ばれるようになったという。

 

 文明11年(1479)、三室戸寺との争いにより放火🔥されてしまうが、室町幕府

などの援助によって復興された。しかし、寛永8年(1631)にも再び火災によって

焼失するも復興がなされている。

 

 この寺院で是非見て欲しいもの・・・それは「宇治橋断碑」である。詳細は別トピを

立てます(^^♪

 宇治という街は、平等院宇治上神社といった世界遺産宇治茶を代表とする日本遺

産だけではなく、貴重な遺跡も非常に多い土地柄。是非「雨宝山 常光寺」にも足を運ん

でいただければと思います。

 

 (参考資料)

   現地案内板