【 押野タチナカ遺跡 】
所在地: 野々市市押野3-182
昭和52年(1977)、金沢市教育委員会および野々市町教育委員会によって、押
野土地区画整理事業区画内における周知の遺跡についての分布調査が実施され、「押野
タチナカ遺跡」は弥生時代後期の集落跡と判明し、概ねの遺跡範囲が確認されている。
昭和55年(1980)、押野土地区画整理事業に伴う発掘調査が実施され、弥生時
代後期の竪穴住居跡5棟、土坑、溝が検出している。
昭和56年(1981)には第二次・第三次発掘調査が、昭和57年(1982)に
は舘野小学校建設に伴う第四次・第五次調査が実施され、その後昭和58年(198
3)の第七次調査まで継続されている。
調査の結果、竪穴住居が掘立柱建物を囲むように検出しており、集落を溝が取り囲ん
だ(全面発掘はされていないものの、遺構の状況から推察される)水田耕作を生業とす
る弥生時代後期の集落遺跡であることが明らかとなった。
なお本遺跡は室町期の「押野館跡」でもあり、上記調査においても館の遺構が検出し
ていますが・・・そちらは当然ながら「押野館跡」として紹介したいと思います(^^♪
野々市市はこうした遺跡案内板が各所に設置されており、町の歴史について広く周知
している。文化財保護法改正によって未指定の文化財の活用が謳われており、今後の文
化財行政にとって野々市市の取り組みは参考になることが多いはずである。
(参考資料)
現地案内板