群馬県吾妻郡東吾妻町教育委員会による第6回 岩櫃城フォーラム『岩櫃城を捉えなお
す』が、東吾妻町コンベンションホールにて開催されました。
東吾妻町教育委員会・吉田智哉氏による趣旨説明につづき、令和6年から事業化され
る「東吾妻町中世城館再調査事業」に関して説明がありました。
近年の城郭考古学(城館研究)の発展から、町内に存在する城館を再評価するという
事業であり、中世城館のみならず、周辺の集落址、寺社、古道、石造物など総合的に調
査して、中世の情景を復元することを目標に掲げています。
その成果は、報告書の作成や今後のフォーラム・城郭紹介パンフレットの作成などで
広く周知したいとのこと。
中世城館は城巡り・御城印巡りといった地域活性化にも活用できる文化遺産でありま
すから、東吾妻町の取り組みには要注目!!(某も「観光考古学」の面から考察してい
ますから期待大なのであります)
さらに江戸東京たてもの園学芸員・斎藤慎一氏による「上野国と岩櫃城」では、群馬
県内における岩櫃城の立ち位置とでも言いましょうか、どのような存在であったのかを
捉え直しています。なお、斎藤慎一氏も言わずと知れた城郭研究の第一人者。
群馬県埋蔵文化財調査事業団・飯森康広氏は「岩櫃城の構造を読みなおす」と題し、
同氏の作成した縄張図から岩櫃城を縄張りを読み解いています。同氏は安中市の碓井峠
陣城を発見した方として知られていますね。
開催前に会場を撮影したのでまだ人はまばらですが・・・開会前には多くの聴講者で
賑わっていました。車いすに乗った方も参加しており、良いフォーラムだなぁと感じま
した。
フォーラムを聴講して、東吾妻町では今後ますます中世城館を中心に文化財の活用を
図ろうという思いを感じました。
こうした取り組みを推進している東吾妻町長さん、教育長さん、そして東吾妻町教
育委員会の方々に敬意を表すると共に、フォーラム開催の謝意を表したいと思います
m(__)m