【 お化け灯籠 】
所在地: 台東区上野公園4
高さ6.06m、笠石周囲3.63m。その大きさから「お化け灯籠」と称される石造
物である。京都南禅寺、名古屋熱田神宮の大灯籠とともに日本三大灯籠に数えられてい
る。
奉寄進佐久間大膳亮平朝臣勝之
東照大権現御宝前石燈篭
寛永八年辛未孟冬十七日
と刻字されており、寛永8年(1631)、佐久間大膳亮勝之によって上野東照宮に
寄進されたことを知ることが出来る。
当時、上野東照宮は創建間もなく、大鳥居・銅燈篭・石燈篭などわずかしか奉納され
ていない状況であり、勝之は他大名家に先駆けて燈篭を寄進したことが知られている。
『江戸図屏風』には、寛永寺参道から上野東照宮に分岐する中央に描かれており、寄
進当初の位置は現在地とは異なっている。
さて、佐久間勝之という人物であるが・・・織田信長家臣・佐久間盛次四男で、母は
柴田勝家の姉とされる。信長家臣として高遠攻めで初陣を飾り、のちに佐々成政の家臣
として末森城の戦いに参加。成政没落後は一時北条氏政の元に身を寄せるも、秀吉から
召し出され、蒲生氏郷麾下となる。その後、関ケ原では家康率いる東軍に加勢し、大坂
の陣での戦功もあり信濃長沼藩18,000石の大名となっている人物である。
現在は周囲をフェンスで囲まれており、近づくことは出来ないが、その大きさには目
を見張るものがある。だが参道を通る参拝者の多くは「お化け灯籠」を見学することは
少ないようだ。
「日本三大〇〇」って、見なきゃ損ですよぉ!!
(参考資料)