【 下芝谷ツ古墳 】
一辺約20m、高さ約5m、二段築成で上半分は盛土で下半分は削り出し、その斜面は急角度に葺石で覆われている。
上段は石のみを積み上げた「積石塚」と呼ばれる朝鮮半島系の構造をしており、中央に竪穴式石室がある。
上段と下段の間の平坦面には小石による石敷をし、古墳と積石塚の融合した全国的にみても非常に珍しい古墳である。
積石塚は渡来系集団の有力者の墓と考えられており、「下芝谷ツ遺跡」の埋葬者は保渡田古墳群の首長たちとの密接な関係性が推察されています。
保渡田古墳群近くの井出遺跡群では、馬の足跡などが検出されており、朝鮮半島系(新羅系)の技術がこの地に伝来していたことは明らかです。
昭和61年(1986)、発掘調査が実施され、榛名山二ツ岳の火山🌋泥流によって埋没していたことから保存状態は非常に良好であった。
埋葬施設は盗掘されていたが、金銅製飾履(ガラス玉で飾られた儀式用の靴)・馬具・甲冑・武器など豊富な副葬品が出土し、層位(榛名山二ツ岳火山灰)から五世紀後半の方墳であることが判明しています。
また、上段と下段の間の平坦面には円筒埴輪列が廻っていたことも明らかとなりました。
数多の講演会でその名が挙がっていた「下芝谷ツ古墳」でしたが、訪れるのは初めて💦
現在では埋め戻しされ、現地保存されているので、地表面からは全国的に珍しい古墳だとは思えないのだが・・・かみつけの里博物館に展示されている遺物を見れば、その特異さが理解出来ます(^^♪
保渡田古墳群を訪れた際、ちょっと足を延ばしてもらいたい古墳です(^^♪
(参考資料)
現地案内板