日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

八丁鎧塚6号古墳(長野県須坂市)

 

  【 八丁鎧塚6号古墳 】

 

           所在地: 須坂市上八町287

 

 

 平成6年(1994)、八丁鎧塚1号古墳および2号古墳範囲確認調査の際、墳丘の

一番裾の最下部に石積が偶然発見された。

 

 古墳の外側に当たる部分からは円筒埴輪片、土師器片などがまとまって出土し、当時

の一般的な土を盛った葺石工法で築造された6世紀中頃の積石塚と推定され、直径12.

5mであることが明らかとなった。

 

 積石塚に用いられた石は、近くを流れる鮎川の川原石であったと推測されています。

 

 埋葬施設は消失しているが、明治時代、6号古墳の中心部と思われる部分から「板石

を運び出した」と地元に言い伝えがあることから、石室は箱式石棺であった可能性が指

摘され、また1号墳、2号墳の間の狭い場所に南北に並ぶように築かれており、被葬者

を考察する上で注目されている。

 

 

 八丁鎧塚古墳群(1号、2号、6号古墳)は、史跡公園として整備されている。北信

地域には多くの積石塚が残る。代表的なものに「大室古墳群」があるが、須坂市の「八

丁鎧塚古墳群」も見どころある古墳群である。

 

 (参考資料)

   現地案内板