日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

甲良屋敷跡(東京都足立区)

 

  【 甲良屋敷跡 】                   評価 ★

 

   別  名:

   所  在  地:  足立区千住旭町10-31

   築城年代:     寛文10年(1670)

   築  城  者:             甲良宗清

   区     分:          屋 敷

   現  状:        千寿常東小学校

 

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 甲良家は近江国犬上郡法養寺村(現在の滋賀県犬上郡甲良町)出身で、建仁寺派の工匠の家柄です。

 

 初代・甲良宗広から11代・甲良棟隆まで江戸幕府に大棟梁として仕え、江戸城日光東照宮造営に関与しています。

 

 三代・甲良豊前守宗清は日光東照宮修繕の褒美として切米100俵と市ヶ谷に屋敷地を拝領したのであるが、その地に居住することなく、寛文10年(1670)、千住に別邸を構えて居住した。

 

 敷地約1万坪の中に間口約56m、奥行約52mの屋敷であったという。

 

 この別荘が宗清一代限りのものであったのか、はたまた甲良氏が歴代使用したのかは不明であるが、甲良氏は代々居住地を変えているようであることから、一代限りの別荘地だったのかもしれない。

 

 しかしながら、宝暦2年(1752)建立された「東都嘉慶樹碑」には、明の禅僧・東皐心越が来日した際に布を張った小箱に李の実を1つ持参したことが記されていますので、屋敷があったのかなぁ💦

 

 ちなみに「東都嘉慶樹碑」は千寿常東小学校校庭にあるので、この時勢下にあっては事前に許可を得ることが必要である。

 

 (参考資料)

    現地案内板