日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

黒沢屋敷跡(群馬県太田市)

 

  【 黒沢屋敷跡 】                    評価   ★★

 

   別  名:

   所  在  地: 太田市新田上江田町

   築城年代:  

   築  城  者:      黒 沢 氏

   区  分:       屋 敷

   現  状:    宅 地

 

 

 戦国期、金山城主由良氏四天王の1人である矢内四郎左衛門によって、金山城の出城

として改修された江田城の一曲輪が「黒沢屋敷」である。

 

 黒沢氏の屋敷として築かれたことは明らかであるが・・・矢内四郎左衛門の臣下であ

ったのか?鎌倉期の新田一族・江田行義の臣下であったのかは定かではない。しかしな

がら、江田城の拡張経歴から考えると、おそらく江田行義の従者の屋敷であろう。

 

 黒沢氏の屋敷としての歴史は不明であるが、矢内四郎左衛門によって江田館を主郭と

した平城への改修の際に組み込まれ、「江田城」としての歴史を歩むこととなる。

 

 天正年間(1573~1592)、後北条氏によって攻略され、天正18年(159

0)、後北条氏滅亡とともに廃城となった。

 

 

 本来は国指定史跡「江田城跡」の一曲輪として紹介すべきであるが、1つの城館跡と

して紹介する。

 

 遺構としての土塁は屋敷であった時のものではなく、城郭として改修された際のもの

であろうがしっかり残存している。

 

 「江田城跡」散策の際は、主郭部のみではなく、外郭の遺構も確認してもらいたい。

 

 (参考資料)

   現地案内板