【 上芝の共同水車 】
明治時代中期に建造され、昭和30年代後半まで周辺の人々に共同利用されていた。
箕郷地域には明治時代初期から水車が数多く建造され、最盛期には三十数基を数えて
いた。
昭和初期にも十数基が稼働していたが、その後次々に消滅し、唯一残されたのが「上
芝の共同水車」であった。
平成9年(1997)11月、近代化遺産として貴重なものであることから、建造当
時のまま解体修理され、復元保存されることとなった。
付近には近代的な家が建ち、長閑な田園風景ではないものの、「上芝の共同水車」は
その場だけ昭和を思い出させる風景を醸し出している。
現在も水車は勢いよく回っており、かつての暮らしぶりを理解できる格好の教材であ
ろう。文化財のより良い活用例となり得る史跡であると思う。
(参考資料)
現地案内板