【 重要伝統的建造物群保存地区 村田町村田 】
所在地: 柴田郡村田町村田字本町、荒町
江戸時代の地誌『柴田郡村田郷風土記御用書出』には本町、荒町、南町を合わせて村
田町という宿場があったと記され、また『封内風土記』には市が立っていたと記されて
おり、遅くとも江戸時代中期には現在も残る町並みの基礎が築かれていたようである。
江戸時代の村田は仙南地方の紅花集散地として大いに栄え、村田商人は上方や江戸の
商人と活発な取引を行っています。上方へは主に山形を経由し北前船で紅花を運び、帰
りには雛人形をはじめとした様々な物品が積み込まれ、この地にもたらされました。
明治時代になると、紅花に替わり繭や生糸の集散地となり、その他、味噌・醤油の製
造販売、地主経営など積極的な商業活動が行われ、大正・昭和を通じて仙南地区の商業
の中心として街は繫栄していました。
重要伝統的建造物群保存地区は近世から近代にかけて商業地として栄えた東西約18
0m、南北約470m、面積約7.4haの範囲で、江戸時代後期から昭和20年代までに
建造された土蔵造の店舗をはじめ、主屋、各種土蔵、門や塀、屋敷神などが数多く残さ
れています。
慶応2年(1866)の町の様子を描いたとされる『居屋敷並家中屋敷絵図写』に
は、保存地区は表通りに対して間口が狭く奥行きが深い短冊形の敷地割りが描かれてい
ます。
細長い敷地を基に、土蔵造の店舗は表通りに沿って建ち、主屋はその背後に棟を違え
て接続。更に敷地の奥に向かって土蔵などが建ち並びます。建築物は敷地北側に寄せて
建てられ、南側には村田石を敷き詰めた石畳の外通路が配され、店舗南側の入口には欄
間飾りや彫刻に趣向を凝らした表門が構えられており、大きな特徴と言えます。
この町並みは今も生活の場であり、公開施設以外は敷地内に立ち入ることは出来ません。散策中は車の往来もありますので、充分に気をつけることが必要です!!
散策のための駐車場も整備されておりますし、観光案内所「ヤマニ邸」をまず訪れて
情報収集してからが良いでしょう。
「旧大沼家住宅」や「旧田山家住宅」など見どころある町並みですから、最低でも半
日かけて散策するのがお勧めです(^^♪
(参考資料)
現地配付パンフレット
現地案内板