【 入江泰吉旧宅 】
所在地: 奈良市水門町49-2
入館料: ¥200 高校生以下 無料
休館日: 月曜日(祝日の場合は最も近い平日)
入江泰吉は奈良の仏像、風景、伝統行事、万葉の花などを半世紀にわたり、撮り続け
た写真家として知られる。
昭和20年(1945)3月、大阪大空襲で自宅兼店舗が全焼したことから、ふるさ
とである奈良に引き上げ、同年11月17日、終戦によって東大寺法華堂の仏像が疎開
地から戻る仏像を目撃。仏像がアメリカに接収されるとの噂を聞き、写真に記録するこ
とを決意する。
このことから第206世東大寺別当・上司雲海との知己を得て、昭和24年(194
9)、東大寺旧境内の水門町にあった東大寺塔頭を住居とすることとなったようであ
る。以後、奈良大和路の風景や仏像、伝統行事の撮影に専念することとなった。
泰吉は上司雲海、文豪・志賀直哉、洋画家・杉本健吉、随筆家・白洲正子をはじめと
して多くの人々との交流を深め、平成4年(1992)1月16日、享年86歳で逝去
している。
その遺言によって、同年4月、全作品が奈良市に寄贈され、奈良市写真美術館が開
館。
平成12年(2000)には妻・ミツヱが自宅を奈良市に寄贈したことで、平成27
年(2015)、「入江泰吉旧宅」として公開されることとなりました。
東大寺境内の雑踏は感じられないが、良い雰囲気の残された水門町。なかなか観光客
はこの辺りまでは散策されないようである💦
「入江泰吉旧宅」はそんな静寂の中に佇んでいます。アトリエや書斎、暗室。入江自
慢の庭を散策すると、古都奈良の悠久の時を感じることが出来ます(^^♪
付近には「吉城園」や「依水園」といった庭園もあり、古都奈良を訪れた際、東大
寺・薬師寺・春日大社、奈良公園ばかりでなく、ちょっと雑踏を避けてみては如何でし
ょうか?
(参考資料)
現地配付パンフレット