日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

五明廃寺(埼玉県児玉郡上里町)

 

  【 五明廃寺 】

 

           所在地: 児玉郡上里町五明字若宮

 

 

 昭和56年(1981)、町道拡張舗装工事に伴い、上里町教育委員会によって発掘

調査が実施された。

 

 調査では南北に延びる浅い溝が確認されたものの、寺域に存在していた建物跡などそ

の規模を明らかにすることは出来なかった。

 

 遺物として単弁十六葉蓮華文軒丸瓦、単弁八葉剣菱文軒丸瓦、葡萄唐草文様軒平瓦、

隅切瓦、丸瓦、平瓦等が出土しており、軒丸瓦の意匠等から八世紀前半に創建した寺院

と推定されている。

 

 五明廃寺周辺には古墳時代後期から奈良・平安時代の集落址が多数確認されており、

当地の豪族層が寺院創建に関係していたと考えられている。

 

 また単弁十六葉蓮華文軒丸瓦は、群馬県伊勢崎市の「上植木廃寺」、桐生市の「武井

廃寺」出土の軒丸瓦と同范であり、上野国との強い関係性がうかがえる遺物である。

 

 

 発掘調査範囲が限定的なものであることから、寺域等の詳細は不明な遺跡である。

 

 それ以前に「五明廃寺」の存在すら知らなかった某💦💦

 

 偶然、上里SAで高速を降りる機会を得たことで、ナビ上に史跡名を発見(^^♪ やは

り通ったことのない道は通ってみるべきである。

 

 (参考資料)

   現地案内板