日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

川南遺跡(東京都杉並区)

 

  【 川南遺跡 】

 

   所在地: 杉並区荻窪2-34-20 

 

 

 「川南遺跡」は、杉並区内中央を流れる善福寺川右岸に形成された、ゆるやかな台地

東側斜面に位置する旧石器時代の遺跡である。

 

 昭和49年(1974)、荻窪地域区民センター建設に伴う発掘調査が実施され、地

表下約1mの関東ローム層内から多数の石器が出土しました。

 

 モノを切るためのナイフ形石器、モノを削るための掻器、石器を製作するため石を剥

がした残石である石核などが出土したほか、こぶし大ほどの石を数十個あつめ、その上

でモノを焼いた炉址である礫群(集石)遺構も検出しています。

 

 杉並区内では旧石器時代の遺跡の発見例は少なく、「川南遺跡」は杉並区内で最初に

発掘調査が実施された遺跡として重要な遺跡です。

 

 

 荻窪地域区民センター脇に遺跡案内板が設置されている。地域の重要な遺跡にこうし

て案内板があると嬉しいものである。

 

 杉並区内も比較的多く遺跡に案内板が設置されているので、今後も踏査してみたいと

考えています。

 

 (参考資料)

   現地案内板