日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

少林山台遺跡2号墳(群馬県高崎市)

 

  【 少林山台遺跡2号墳 】

 

   所在地: 高崎市鼻高町字台324-1 少林山達磨寺境内

 

 

 岩野谷丘陵に所在する少林山古墳群を構成する全長25.6m、墳丘長12mの円墳。

 

 昭和10年(1935)、群馬県下の古墳一斉調査の際、「碓氷郡八幡村45号古

墳」と記載されている。

 

 平成元年(1989)、地滑り対策事業の一環として群馬県埋蔵文化財調査事業団に

よる発掘調査が実施されました。

 

 調査の結果、墳丘裾は平面となっており、円筒埴輪や人物埴輪・太刀埴輪などの形象

埴輪が立ち並んでいたことが明らかとなりました。葺石は山石を用いて墳丘全面に張り

付いていたと推察されます。

 

 

 埋葬施設は全長6.2mの南南西に開口する片袖型横穴式石室で、玄室奥幅2.25

m、玄室高約2m。

 

   ( 奥壁はアクリル板で隔てられており、隙間から撮影しピンボケ💦 )

 

 「少林山台遺跡2号墳」は天頭塚古墳とも称され、石室奥壁には明応年間(1492

~1500)に刻まれたと推察される地蔵菩薩線刻画が存在することから、古くから開

口し、地元住民の信仰の場であったことも明らかとなりました。

 

 出土遺物として、石室内から刀、馬具、武器、刀子、ガラス玉が出土したほか、須恵

器片、埴輪片が出土しています。

 

 保存状態が良く、学術的価値が高いと判断されたことから、原位置から少し南東に移

築保存されることとなった。

 

 

 少林山達磨寺は縁起だるまで知られる黄檗宗の古刹である。その境内には建築家・ブ

ルーノ・タウトゆかりの「洗心亭」や「少林山古墳群」もあります。

 

nihonshiseki.hatenablog.com

 

 今回紹介した「少林山台遺跡2号墳」は達磨寺霊符堂裏手にある第一大駐車場に移築

されています。

 

 参拝客もなかなか訪れることもないようですが・・・しっかり境内散策されてみては

如何でしょうか(^^♪ まぁ、近所にもかかわらず踏査していなかった某の言葉に説得力

ない気もしますけどね💦💦

 

 (参考資料)

   現地案内板