【 茅野遺跡 】
榛名山の外輪山のひとつ、相馬山東南麓に広がる火山性台地上に位置する。
平成元年(1989)、圃場整備事業に伴う発掘調査が実施され、湧水を利用した水
場遺構、方形竪穴住居跡、配石墓で構成された縄文時代後期後葉から晩期前葉にかけて
の大規模集落跡が検出された。
古墳時代後期の榛名山二ッ岳の噴火🌋による火山灰(Hr-FAあるいはHr-F
P)が厚く堆積しており、当時の地形と各遺構が良好に保存されていました。
遺物としては、石器・土器はもちろんのこと、577点もの耳環、55点の凝灰岩製
岩板、耳飾りを装着した土偶頭部などが出土している。
耳環は栓状耳飾りと呼ばれる縄文時代後期に数多く製作されたもので、滑車形や円盤
内に透彫装飾を施したものなど多彩で、約200点ほどが完形で出土しているものの、
対となっているものが一つもないという謎が残されている。
出土品計1950点は「群馬県茅野遺跡出土品」の名称で、平成4年(1992)に
国の重要文化財に指定され、榛東村耳飾り館に保管展示されています!!
( 集落遺構 )
( 水場遺構 )
かつて「加曾利貝塚」の発掘調査現地説明会に参加した際、出土遺物が茅野遺跡の耳
環と非常に類似しているなぁと思ったことを覚えている。
内陸部に位置する「茅野遺跡」と沿岸部に位置する「加曾利貝塚」。互いに交易があ
ったのではないかとも推察されるが・・・発掘調査報告書などには目を通していないの
で確たることはわからない💦💦
なお、写真を見てお分かりだと思うが、遺跡指定地には復元物も遺構表面表示はな
い。保存優先の遺跡ではあるが、文化財保護法改正によって積極的な活用が期待され
る。
前述したように出土遺物は「榛東村耳飾り館」で展示されているので、是非鑑賞して
いただきたい(^^♪
(参考資料)
現地案内板