日本史跡研究会 日々の徒然~埋もれた歴史を訪ねて~

日本各地の埋もれた史跡などをご紹介致します。また、日本史跡研究会の活動についてもご紹介しております。

摺鉢山古墳(東京都台東区)

 

  【 摺鉢山古墳 】

 

   所在地: 台東区上野公園5ー20  上野恩賜公園

 

 

 武蔵野台地突端部である上野台に位置する前方後円墳

 

 明治33年(1900)に発刊された『古墳横穴及同時代遺物発見地名表』に摺鉢山

古墳の名が見られ、古くから在京考古学関係者の間ではその存在は知られており、大正

5年(1916)、東京帝国大学理学部人類学教室主任・坪井正五郎らと都内の古墳を

巡回した鳥居龍蔵は、「芝の公園にある古墳と時代が同じように思われる」と記してい

る。

 

 昭和59年(1984)、東京都教育委員会による測量調査が実施され、現存長70

m、後円部径43m、前方部幅23m(最大部)、比高5mであることが明らかとなっ

ている。

 

 これまで発掘調査は実施されておらず、内部主体については不明。また墳丘外表で葺

石は確認出来ないが、弥生式土器・埴輪片が表層採取されており、5世紀頃の築造と推

察されている。

 

 その形状が摺鉢を伏せた姿に似ていることから「摺鉢山古墳」と呼ばれるが、上野台

古墳群を形成する古墳の1基であることから「上野台古墳群1号墳」ともされる。

 

 墳丘上にはかつて五條天神社、清水観音堂が鎮座していたことでも知られています。

 

 

 東京都心にある古墳として知られる「摺鉢山古墳」であるが・・・丘上で休憩してい

る方は古墳であることを知っているんでしょうかね💦

 

 上野恩賜公園散策や花見🌸の際にでも訪れてもらいたいと思います(^^♪

 

 (参考資料)

   日本古墳大辞典    大塚初重 小林三郎 熊野正也 編  東京堂出版

   東京の古墳を歩く   大塚初重 監修           祥伝社新書

           たいとう名所図会 史跡説明版ガイドブック    台東区教育委員会

   現地案内板